クラシック曲 Advent Calendar 2015 13日目の記事。6日目に続いて2回目の記事ですがラフマニノフのピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18について書きます。

Chopin Concert

(Rachmaninov concerto piano 2 theme 1mvt [Public Domain])

ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18

新ロマン主義の中でもとりわけ有名で人気のあるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。昔から映画等でよく使われてますが、最近だと「のだめカンタービレ」で千秋真一が演奏したり、スケートの浅田真央さんがフリーの曲として用いたので聴いたことがある方は多いはず。

昔ピアノをやっていた頃は食わず嫌いで19世紀後半~20世紀の曲をほとんど聴かないというもったいないことをしていました。その反動か、最初にラフ2を聴いた時はその重厚さとわき上がるような感情表現に引き込まれて以来、一番聴いてる曲。

この曲の名盤についてはもう語り尽くされてますが、自分の好みの演奏をいくつか紹介。ピアノの力強さがはっきりと出ている演奏が好み (音楽コンクールのピアノ部門本選なんかだとオケの音にピアノが完全に飲み込まれていることもしばしば)。

ちなみにラフマニノフ本人の自作自演も残されていますが、音質の悪さと演奏のあっさりさから自分はちょっと苦手。意図的に感情性を出さずに演奏しているとも言われてますが。

演奏1: スヴャトスラフ・リヒテル / ヴィスロツキ指揮 / ワルシャワ・フィル (1959)

おそらくラフマニノフのピアノ協奏曲第2番で最も有名な演奏。第一楽章冒頭の重厚さ、第二楽章の繊細さ、第三楽章の勢いどれをとっても聞き惚れる。アシュケナージ/プレヴィン盤とどちらがこの曲の決定盤か議論になることも多い。

演奏2: ユジャ・ワン / アバド指揮 / マーラー室内管弦楽団 (2010)

注目の若手、ユジャワンの野性味溢れる力強さと超絶技巧が存分に発揮された演奏。力強いだけではなく繊細な表現力もあり、聞き応えたっぷりの名演。

Youtubeには当該演奏がなかったので2011年のヴェルビエ音楽祭にてユジャ・ワン/ユーリ・テミルカーノフ指揮のものを。

演奏3: ニコライ・ルガンスキー / オラモ指揮 / バーミンガム市交響楽団 (2005)

テクニックと表現のバランスが良く、オケとピアノの調和が美しい。ルガンスキー演奏のラフ2はいい動画がなかったのでAmazonのみ。